旧耐震基準とは何か?不動産を売却しにくい理由やその方法をご紹介!

2024-11-26

旧耐震基準とは何か?不動産を売却しにくい理由やその方法をご紹介!

地震が多い国内では、住宅づくりで耐震性が重視されます。
とくに、旧耐震基準の不動産は売りにくいといわれているため、売却時には工夫が必要です。
そこで今回は、旧耐震基準とはどのようなものか、売却しにくいといわれる理由や効率的な売却方法をご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。

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不動産売却で知っておきたい旧耐震基準とは

不動産売却で知っておきたい旧耐震基準とは

旧耐震基準とは、1981年6月1日以前の耐震基準です。
国土交通省が建築基準法において定めたもので、現在の新耐震基準とは大きな違いがあります。
自宅を売却するときには耐震性が重視されるため、旧耐震基準の不動産はとくに注意が必要です。
旧耐震基準と新耐震基準にはどのような違いがあるのか、以下で確認しておきましょう。

不動産の耐震性能は建築確認日で判断する

所有している不動産が「旧耐震基準」か「新耐震基準」かは、建物の工事着工日によって決まります。
たとえ法改正前に建築確認済証が交付されていても、法律の施行日までに建物工事が開始されていなければ、新耐震基準が適用されるのが原則です。
ただし、築年数が古い建物では、着工日を把握するのが難しいことが多いため、建築確認済証の確認が重要になります。
もし建築確認済証が施行日より前に交付されている場合、その不動産は旧耐震基準で設計されたことになります。
そのため、不動産の耐震基準を確認する際は、着工日や建築確認済証を確認することが大切です。

旧耐震基準と新耐震基準の違いとは

旧耐震基準と新耐震基準の違いは、耐震性のレベルにあります。
旧耐震基準は、震度5強程度の中規模地震に対して、建物がほとんど損傷しないことを目指しているのが特徴です。
一方、新耐震基準は、震度6強~7程度の大規模地震に耐えることを想定しています。
地震発生時に一定の損傷が生じる可能性があるものの、建物が倒壊し人命を奪うことがない性能を求めています。
つまり、旧耐震基準は大規模地震を考慮していません。
近年、地震が多発しているため、住宅の耐震性強化が進んでおり、売却時に住宅の耐震性を見直すことを検討すると良いでしょう。

木造住宅は2000年にも法改正されている

木造の不動産については、2000年に耐震性に関する法改正がおこなわれました。
新耐震基準では、耐力壁をバランスよく配置することや、筋交いの端部を金具で留めることが義務付けられました。
なお、新耐震基準に基づいて設計された木造不動産のなかには、2000年の改正基準に適合していない既存不適格建築物も存在します。
不動産の売却を検討している方は、所有している物件が基準に適合しているかどうかを確認しておくことが重要です。

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旧耐震基準の不動産が売却しにくい理由とは

旧耐震基準の不動産が売却しにくい理由とは

一般的に、旧耐震基準の不動産は売却しにくいといわれています。
その理由には以下のようなものがあるので、あらかじめ把握しておくと良いでしょう。
スムーズに不動産売却を進めるためにも、注意点を押さえておく必要があります。

旧耐震基準の不動産は築年数が古い

旧耐震基準の不動産が売却しにくい理由のひとつは、建物が古いことです。
耐震基準が改正されてから40年近くが経過しており、ほとんどの物件は建築から40年以上経っています。
築年数が古い物件は、耐震性が劣る可能性があり、また、メンテナンスに手間がかかるため、売却が難しくなることが多いです。
買手が見つかりにくい場合、売却期間が長引き、その間に税金などのコストも発生します。

旧耐震基準の不動産は住宅ローン控除が利用できない

旧耐震基準の不動産が売却しにくい理由のひとつとして、住宅ローン控除が利用できないことが挙げられます。
金融機関から融資を受けた後に住宅ローン控除を利用すれば、最大400万円の控除を受けることができますが、その適用には現行の耐震基準を満たすことが必要です。
また、住宅ローン控除を適用するためには、建築から20年以内の不動産であることも条件となります。
旧耐震基準では、この条件を満たさず、大幅な節税効果を逃すことになります。
住宅ローン控除を利用したい場合は、現行の耐震基準を満たすために補強工事を行う必要があります。
とくに、2024年1月以降に建築確認を受けて建てられた住宅は、省エネ基準にも適合しなければなりません。
2023年12月末に建築確認を受けた物件では、住宅ローンの借入限度額が2,000万円に設定されます。

旧耐震基準の不動産は地震保険が高額になる

旧耐震基準の不動産が売却しにくい理由のひとつに、地震保険料が高くなることが挙げられます。
災害が多い日本では、万が一に備えて地震保険に加入する方が一定数います。
地震保険の保険料は、耐震等級が高いほど割引される仕組みです。
旧耐震基準で建てられた住宅は割引が適用されないため、保険料が高額になる可能性があります。
このため、旧耐震基準の不動産は購入を敬遠されることがあります。
旧耐震基準の不動産を売却しようと考えている方は、売却が難しい理由を十分に把握し、適切な対策を講じることが重要です。

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旧耐震基準の不動産をスムーズに売却する方法

旧耐震基準の不動産をスムーズに売却する方法

さまざまなリスクがある旧耐震基準ですが、工夫次第で高値・早期売却を狙えます。
不動産売却をスムーズにおこないたい方は、以下の方法をチェックしておくと良いでしょう。

「売主リフォーム費用負担」をアピールする方法

旧耐震基準の古い住宅を売却する際は、売主がリフォーム費用を負担する前提で売り出すことをおすすめします。
不動産購入後にリフォームをおこなえば、買手が付きやすくなる可能性があります。
買主は自由に物件をリフォームできるため、売却の幅も広がるでしょう。
売却前にリフォームをおこなったとしても、必ずしもすぐに買主が見つかるわけではないため、売主にとってもメリットが感じられるでしょう。
リフォームを前提に不動産売却を検討する場合、「売主がリフォーム費用を負担する」という点を強調するのもひとつの選択肢です。

耐震基準適合証明書を取得する方法

一戸建てを売却する際は、耐震基準適合証明書の取得をおすすめします。
耐震基準適合証明書とは、現行の耐震基準を満たしていることを証明する書類です。
旧耐震基準の住宅では、住宅ローン控除が適用できなくなったり、地震保険料が高額になったりと、多くのデメリットが生じます。
現行の耐震基準を満たし、耐震基準適合証明書を取得すれば、買主にとっても安心材料となるでしょう。
耐震基準適合証明書は、建築士事務所に登録された設計事務所の建築士または指定確認検査機関で取得できます。
診断費用として20万~50万円程度がかかりますが、ほとんどの自治体で補助金が交付されます。

好立地の条件をそのまま売却する方法

旧耐震基準の住宅でも、駅や商業施設に近いなど立地が良ければ、そのまま売却しても問題ありません。
不動産購入の理由はさまざまであり、居住用以外の用途で購入を検討する方も多いため、一度市場に出して反応を見るのも良いでしょう。
それでも売れない場合は、建物を解体して更地として売却する方法もあります。
この方法では、土地の活用幅が広がり、多くの購入希望者にアピールできる可能性があります。
不動産の売却方法には様々な選択肢があるため、売主の状況や希望を考慮しながら検討することが重要です。

まとめ

旧耐震基準とは1981年6月1日以前の耐震基準で、震度5強程度の中規模地震を想定しています。
旧耐震基準の住宅は築年数が古く、住宅ローン控除が適用されません。
地震保険も割高になるため売却しにくい特徴がありますが、売主リフォーム費用負担をアピールしたり、耐震基準適合証明書を取得したりすると売れやすくなるでしょう。


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